(この記事は2004年2月27日に書かれました)
ぼくの座右の書。
冬になると必ずコートのポケットに堕落論を忍ばせて、文学青年を気取っていたものである。特にお気に入りなのが角川文庫版のやつで、エッセイだけで構成されていて、しかもそのどれもが面白い。文章も軽快で読みやすい。
電車の中でぱっと取り出して読むのにも向いているし、それが『堕落論』だから結構格好がつく。村上春樹だと軽いし、ドストエフスキーだと重いし、司馬遼太郎だとじじいくさいし、ビアスだと誰も知らないということになる。その点『堕落論』はいい。〜論というところが軽くないし、かといってあまり重い印象もない。知っている人なら「おっ、いいねえ」と思ってくれるし、知らない人でも「なんかすごそう」と思ってもらえそうだ。文学青年、文学少女を気取るにはもってこいの一冊である。
個人的にはその中の「日本文化私観」「青春論」「堕落論」「教祖の文学」(小林秀雄論である)「不良少年とキリスト」(太宰治論)がおすすめ。(A.I.)
2007年12月08日
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